フジモトへアショー

フジモトプロデュースの「boy Live」
へアショーは結構最先端の芸術の集合体なので、見ていて「おおっ」と思うことが多い。映像にしても照明にしても、音響の使い方にしても芝居やダンスとは違うスタイリッシュな点を多く持っているのがポイントだ。特に映像に関しては芝居より数段先をいっていると思う。カットシーンを複数カメラで撮影して、それにVJミキサーでエフェクトをかけてミキシングしてプロジェクターで投射するLIVE映像の使い方なんかは、クラブイベントなんかのそれに近い。こういう技術の応酬を見ると、ヘアショーってのは高度なパフォーマンスイベントだなあと実感する。
さて、今回のboyだが、茂木さんというビダルサスーンの元で修行した人が主催するトップクラスの美容室らしい。茂木さんという人は結構気さくというか饒舌な人で、トークはかなり面白い。あれだけしゃべりながらよくカットできるなあというくらいである。そのトーク力は美容師というより、床屋のおっちゃんという感じである。
しかしさすがにカリスマ美容師。カットのセンスはすごい。もの凄い前衛的である。でも不思議と気取ったところは内容に思った。「一般紙に載ってるヘアスタイル。あんなの全部ダメ。ゴミカット」「『茂木さん、これまでやったことないやつやって下さい』って来る客みんなに言われるから困るんだよなあ」「客だって美容師を選ぶんだもの。こっちだって客を選びます。気に入らなかったら帰ってもらうよ」などのトーク内容も、全然嫌味に感じさせない。
「昔ね、中のよかった坂本龍一ってやつがいったんだ『茂木。自分の感覚なんて一番信用したらダメだぞ』ってね」という発言は考えさせられた。慢心するなという意味にとってもいいのだろうか。
まあとにかく、こういう人ならカリスマ美容師という単語を使ってもいいかな、と思った。

boyのサイト
http://www.boy-daikanyama.com/

けっこうバタバタするかと思いきや、人数がきっちりいたのも合って今日は終始順調。内容も大きなトラブルもなく大盛況。フジモトの熱血ディレクター、下司さんもいたく満足そうであった。
そういえば、けっこう集客のある大きなイベントなのになんで日曜じゃなくて月曜なんだろうと思っていたけど、よく考えてみると主な観客の美容師さんが月曜休みなんだよな。