一年の計

CCOで行われたウラナチの作品を見ながら、仕込み風景を見ていて僕が面白そうだなと期待したのは、たぶんインスタレーション的に舞台美術が配置されていたからだろうなぁ、と自己分析できた。
演者が暗闇からのっそり出てきて歩いてくるオープニングにはとてもドキドキしたが、少しするともう集中力が切れてしまっている自分がいて、我ながらあれっと思う。
しかしたぶんそういうことなのだろうと思う。

人が演じて始めて成立するのがパフォーミングアーツで、単体で存在して成立するのはインスタレーションだ。
個人的にはその境界線ギリギリくらいの作品が好きなのだけど。
ユリイカ百貨店とかその辺、タミオの演出論がその境界線ちょうどあたりを狙って、うまくやっていたなぁと思い出した。
ウラナチにも何かそのような感じの空気は感じた。自らの表現を「パフォーマンス絵画」だと評する岸昆虫さんの感覚は鋭い。

まぁでも完全にパフォーミングアーツ(いわゆる演劇的な演劇とか)をするくらいなら、インスタレーションの方が面白いよな、と個人的には思ってしまう方なのだけど。
こんなことを考えると作品を作りたくなってくるなぁ。今年も何回かは舞台美術をやりたい。
新年なので、そんなことを色々と考えた。