追憶

そういえば大学の頃、ただ単に人の相談に乗りたくてザンゲ喫茶というものを開いていた時期があった。
コーヒー飲みながらよかったら悩み聞きますよ、というもの。誰も来ないかもなぁと思いつつ、意外と人が来る事に驚いたりした。
それより前は、カウンセラーになろうかと思ったりしていた。

そんな性質があるからだろう、なんだかやたらと話を聞く機会は多い。
夜中に泣きながら「私もう死んだほうがいいと思うんです」と後輩から電話がかかってきたりもした。
本人がこねくりまわしてごちゃ混ぜにしてどうしようもならなくなったものを、整理して、分類して、もう一度渡してあげる。
主体的に何かを解決してあげられる場合はほとんどないから、たぶん僕がやっているのはそれだけの事なのだろうけど、ただそれだけの事が誰かの役に立つというなら、それはそれでいい事なのかもしれない。

そして僕は別にそれをする事は苦にはならない。
でも最近、これ以上切羽詰った人と向き合うのなら、もうちょっと専門的な訓練をしないといけないのかもなぁと思った。
僕はいま、東京で一人でがんばっている女の子の事が心配です。もう何年も。